店長ブログ

現代でも魔女狩り♪♪

2021/04/24 21:18|コメント:0件

南太平洋にあるパプアニューギニアはイギリス連邦加盟国の一国だが、今でも魔女狩りが行われている数少ない国のひとつです。2013年に政府によって極刑に値する罪だと宣言されたにもかかわらず、相変わらず魔女狩りをやめることはないのです。パプアニューギニアでは、呪術、魔術、悪霊がいまだに日常生活の中に浸透しており、工業化の発達の影響で、魔女のせいにできるさまざまな問題がを増えていることと関係しているからだそうです。高地ジャングルに住む部族のひとつは、ほかの部族を怖がらせて追い払うために、顔に死霊のようなペイントを施しています。ここでは誰もが迷信深く、しょっちゅう伝説や物語を交換しあいます。パプアニューギニア高地の多くの文化では、最近になってやっと、病気に関する現代科学的な説明がされるようになった程です。
 魔女狩りのほとんどが高地で起こるのは、こうした地域ではいまだに魔女が強く信じられていることの表われでしょう。パプアニューギニアの人のほとんどは、昔からこの世には自然や先祖の霊がうようよしていると信じています。こうした信仰は島国の多くでも根強く、ある文化では、空で生きる種族がいて、夜になると森の中ででかすかな光として見ることができると信じられています。こうした生き物は、魔女と結託している人食い(マンイーター)だと言われています。古代のパプアニューギニアでは、誰かが病気になったり死んだり、家畜を病気や捕食者に襲われて失ったりすると、それは呪術や魔術のせいだとされていていました。こうした精神世界感は連綿と続いていて、高地、低地を問わず、パプアニューギニアの多くの先住民の信仰や習慣にいまだに影響を与えています。そのため、パプアニューギニアの人たちにとって、病気を悪霊や魔女のせいにするのは、それほど突拍子もないことではないようです。
 パプアニューギニアにおける魔女狩りは、一般的であるだけでなく、前の世代に比べてむしろ頻度が増えているように思われます。例えば、魔女狩りは高地の田舎ではなんの制限もなく、それが都市部にも広まっています。魔女として疑われた人への仕打ちも、当然のことながら厳しいもので、拷問されたり、殺されたりすることもあるそうです。
 有名なものは、2013年にある20歳の母親が生きたまま火あぶりになった例があり、その娘ものちに魔女だと言われて拷問されましたが、彼女は救出され、なんとか生き延びました。パプアニューギニア政府は、これは深刻な問題だと公式に認識していて、魔女だと疑われた人への暴力に対処しようと動き出しています。例えば、魔女狩り絡みの殺しは殺人として扱うという法律を制定しました。
 魔女とは、この世で物事がうまくいかない理由、損失や病気や死が存在する理由を説明するひとつの手段なのだと思います。パプアニューギニアで魔女狩りが頻繁に行われる原因のひとつは、近年、魔女のせいにできる健康問題や社会問題が昔よりも頻発していることが考えられます。現在、パプアニューギニアでは急速な工業化が進んでいて、前の世代が体験しなかったさまざまな問題が発生しています。例えば、工業化や資本主義が引き金になり、変動する経済のせいで失業や金融不安のような問題をもたらしています。さらに、グローバルな旅行や貿易が、HIVの蔓延など、これまでよりも多くの病気の種となっています。不動産価格の高騰といった現代になって発生した問題までも、病気や死と同様に魔女のせいにされることが多いのです。物事がうまくいかないと、人はまず、自分の文化的文脈の中で馴染みのある納得のいく説明を求めます。(
 ホウキにまたがって写メ日記書いてる、かりんさんもパプアニューギニアに行ったら魔女として裁かれてしまうかもしれませんね(笑)