店長ブログ

バカボンド♪♪

2020/12/16 15:05|コメント:0件

バガボンドの26巻、読みました?
最初から最後まで、武蔵が吉岡一門の70人を斬り捨てていく様が延々と描かれています。
ほんと、金太郎飴のように、26巻の最初から最後まで、
70人を1人ずつ切り落としていく様が描かれてます。
3分クッキングみたいに、「はいじゃあこれから70人を切り落としていくわけですね〜。で、こちらに70人を切り落としたものがあるわけですが〜」って冷蔵庫から何らかの、寝かせておいた70人みたいなものが・・・と(笑)
とにかく、斬る、斬る、斬る、斬る。
ほとんど経過の省略無し。
ほんと、丸ごと一巻、斬りっぱなし。
もう、ばっさばっさ。
ばっさばっさ。
で、だんだん武蔵も疲れてきて、
余計なこと考えたり、
相手も段々、死に物狂いになってきて、
大勢で攻めてきたりします。
もう、死闘。
わかる!
わかります!
私、武蔵の気持ち、わかります。
もう、最近すごいです。
私の周りも。
ばっさばっさ。
ばっさばっさ。
結婚してます。
結婚しても、結婚しても、どんどん出てきて、「結婚するの」とか言うのです。
同世代が終わったかと思うと、後輩までがちゃっかり「結婚します」とか。
最初は、そういうもんかなぁ〜とか思ってご祝儀も包みました。
でも、もう、こう次から次へと結婚結婚湧き出てくっと、
おめぇら、そうそうご祝儀とかもらえると思うな!
って気になってきます。
余興とか、ほんと、タダでやると思うなよ。
って気になります。
受付と余興やって、その上、お金払って。
お金はらって、友達の一番幸せな姿、見せてもらうとは。
おめでとーとか言って、笑顔で金はらって、
おめでたいのは、むしろ私じゃないですか?
どっちかっつーと、こっちが払って欲しい。
あいつ結婚すんのに!
こっちは結婚しねぇのに!
老後の金まで、むしり取られて。
なぜ人を斬るのか。
なぜご祝儀を払うのか。
同じ虚しさを、武蔵も抱えてんじゃないかなぁって。
私こそ現代に生きる武蔵なんじゃないのかなぁって。
ほんと、もうこの際だから、私が70人の花婿たち相手にばっさばっさとご祝儀払ってく様子も、井上雄彦 漫画にしてくれないですかね。
ご祝儀、出す瞬間の間合いとか、描ききって欲しいなあ。
3万にするか5万にするか、ド迫力の駆け引きなんかも交えてさー。
なんて思いながら、日々剣をふるってたら、
ちゃっかり元カノの佐藤が結婚してまして!
日曜日の昼下がりに、友達からの電話で知りました。
私は「オーケーオーケー」言ってたわけですが。
ちっともオーケーじゃねぇ!
佐藤といえば、私、武蔵にとったら、小次郎みたいなもんで。
そんな子が結婚してたわけです。
うわああああああって思って、バガボンドの(34巻)を買いに行きました。
34巻。読みました?
ページを めくれどもめくれども、武蔵と小次郎、全然出会ってなかった。
出会う予兆すらなかった。
そっちも?ってなりますよね。
武蔵、わかるよー。
人を斬りながら、自分に剣を突き立てているような心地がする武蔵の気持ちわかるよー。
私だって、70人のご祝儀をばっさばっさと払って、もう満身創痍なわけです。
なのに、いまだにチョロチョロとね、70人の仇とばかりに結婚する輩が現れては、ご祝儀ですよ。
早く・・小次郎に会いたい。
早く小次郎と巌流島(ワイハ)で・・式を挙げたい。
なのに、34巻にして、全く会えてない武蔵のように、
全く会えてないわけです。こちらも。
小次郎らしき人影、まるで無し。
小次郎だと信じてきた佐藤は、ちゃっかり常夏の巌流島(ワイハ)へ。
「疲れた・・地べたまで落ちたな。
 いや・・そうじゃない。戻ったんだ地(つち)に。
 何も持たないという、はじめの姿に」(バガボンド 34巻「♯旅路の果てに」より抜粋)
それでも、私は思うわけです。
同じ天気、同じ言語で、同じ通貨。
月がきれいだって、100年言ってやると。
コンビニに駆け込んで、バガボンドを買って私が払った千円が、いつか佐藤の買い物のおつりになって、佐藤の手に渡る日もあるかもしれない。
気が付いたら、バガボンドを読んでました。
それだって、
「天は笑いはしない。ただ微笑んで眺めている。」(バガボンド 34巻「♯あめつち」より抜粋)
って言うから、井上雄彦はやっぱ、私を描くべきかも(笑)