こんな名言があります。
とびきりいい靴を履くの。
いい靴を履いていると、その靴がいい所に連れてってくれる。
花より男子 藤堂静香
ということは、
いい靴を履いてないと、こういうことになるのですね。
改札で、ピってやったら、同時に右の靴底が取れました。
履くと痩せる!ってサンダルだった。
10年履いてるけど、話・・違う・・って思ってはいてました。
そうしたら、あいつ、10年の沈黙をやぶって、
急に今日、思いついたように形を変えてきました。
こうしたほうが、やせるから。みたいに。
で、ピの瞬間、ゴムサンダルの厚底になってた部分が、ロケットの切り離しみたいにキレイに取れました。
急なトランスフォーム。
事前相談なし。
新しい機能ついたかと思いました。
あまりに自然に取れたので、軽く気付かず歩いたのですが、
一気に負傷した兵隊みたいな歩き方。
斬新なダイエットウォーク。
で、こりゃなんかあったなー、って思って振り向いたら、
壊れてるぅー。
改札に思いっきり靴底 落ちてます。
私も、さすがに靴底を落としたのは初めてです。
ビーチフラッグくらいに飛びついて、拾って、何事もなかったようにサッとポケットに入れた。
角を曲がったところで、まあ、何もない感じで、あくまで自然な装いで、右足の裏がどうなっちゃったか見ました。
おまえ・・大丈夫?って。
なんて言うか、
ギリ。
ここ一番の、中敷きの頑張りが凄かった。
中敷きが靴底の任務を果たしてた。
かろうじて、靴として成り立ってた。
明らかに高さは変わったけど、右のサンダル(満身創痍)を、
必死になだめながら歩きました。
慎重に。慎重に。
もう、右足に爆弾でも抱えてるんじゃなかって。
大事に大事に。
「もう、右ひとりの身体じゃないんだからなー」なんつって。
で、駅出て横断歩道渡ってたら、ノーマークだった左が壊れました。満を持して。
え?そっちー?って。
しかも、なんていうかな、右の靴底が取れたなんて事件は軽いお遊びだったんじゃないかなってくらい、思う存分、壊れました。
さっきまで、笑ってたのにー!ってくらい。壊れました。
左足だけ軽く斬鉄剣しといたからー。って。
もう、私は甲子園の土を泣きながら集める球児のように、
飛び散ったサンダルの残骸を集めて横断歩道を渡りました。
で、渡った先で、とりあえず裸足の左足に、残骸をそっと乗せて、
平気ぶったんですけど。
履けてっから。
みたいな雰囲気を存分に出したんですけど。
1ミリも履けてない。
乗っかってる感がすごい。
若干、風で なびいてる、靴が。
もう一歩も、歩けないわけです。
左足をちょっとでも上げようものなら、靴がチリヂリになっちゃいますから。
私は、カバンに入っていた輪ゴムをほどいて、
それで、バラバラになった靴の残骸を、足に留めるようにしました。
輪ゴム使うとか、いつ気付いたの―?って。自分を褒めたいです。
この応急処置で、無事歩けるわけです。
一見、サンダルも元通りっぽいわけです。
ただし、無理は禁物。
もう、能かな?くらいの感じで歩きました(笑)